キックボクシングとダイエット

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こんにちは!

キックボクシング・インストラクターのTravis(トラヴィス)です。

本日は、キックボクシングのダイエット効果について考察します。

格闘技としてのキックボクシング

キックボクシングというと、TVやYoutubeで観られる グローブを付けて、パンチやキックを放ち、戦う競技を思い浮かべるでしょう。

キックボクシングの歴史は、意外に浅く、現在のような競技形態となったのは、50年ほど前です。

発祥の地は東南アジア各国で、戦時に素手で敵を倒す技術として訓練に用いられていました。

それが、素手だと拳の骨を折ってしまい危ないため、バンテージ(包帯)を巻いて拳を保護して行う競技となり、神に捧げる儀式として、または見世物や賭博の対象として、発展していきました。

頭の骨は、意外に硬く、ヘタに殴ると簡単に 拳を骨折してしまいます。

わたしも、打ちどころが悪くて、スパーリング中に拳を骨折したことがあります。

(経験上、バンテージとグローブをしていても、折れる時は折れます。)

近代ボクシングのグローブは、拳を保護してくれるため、ボクシングのグローブを導入・装着して、更に安全に配慮する形に落ち着きました。

キックボクシングという名称は、元々、和製英語で日本人が発案したものです。

本家タイでは、ムエタイと呼ばれ、他方で、ミャンマーには、現在もグローブを装着しないラウェイという競技が残っています。

更には、さまざまな発展を遂げ、アジア地域の格闘技団体 One Championshipでは、非常に小さなオープン・フィンガー・グローブを装着したルールを考案し、新たな展開を見せています。

格闘技は、ルール次第ですので、ルールに対応する「構え」や「戦略」があります。

例えば、キックを禁止されているボクシングで勝つためには、強いパンチを打ちながら、相手のパンチを受けたり、避けたりしなければならないため、比較的 広いスタンス(足幅)を取り、重心を下げて、若干前かがみになります。

広いスタンスで、踏ん張って、前重心でパンチを打った方が、棒立ちで、後ろ重心でパンチを打つよりも強く打てますし、広いスタンスの方が、上体を前後左右に振って避(よ)ける際にも、安定します。グローブを使ってブロックする際にも、しっかり踏ん張るために、広いスタンスの方が好都合です。

対して、キックがあると、広いスタンスでは、よっこいしょ、という感じで蹴りが遅くなります。

広いスタンスのまま蹴ると、重心移動に時間がかかり、遅くなると共に、モーションが大きく、相手に分かりやすくなるため、簡単にかわされてしまいます。

また、広いスタンスでは、同じ175cmの人でも、頭の位置が若干低くなり、相手にしてみれば、頭を蹴る際、脚を大きく持ち上げずとも、届きます。高い位置を蹴るより、低い位置を蹴る方が、速く・強く蹴ることができるので、頭を低い位置に置くことは、危険です。

そこで、キックボクシングの場合は、スタンスは比較的狭くなります。

キックボクシングの場合、肘打ち無し(3回戦)ルールと肘打ち有り(5回戦)ルールとで、重心の位置も変わります。

3回戦ルールというのは、1試合3分3R(3ラウンド)行うもの、5回戦ルールは同5R行うものです。

アマチュアの場合は、2分1Rや3分2Rなど、それぞれの大会により、異なりますが、プロ興行と異なり、選手の負担を減らしています。

3分というと、短く感じますが、アマチュアなら、1年以上かなりのトレーニングを積んだ猛者でさえ、最後は、ヘロヘロになり、動けなくなる程の長い時間です。

観るのとやるのとでは、大違い、の世界です。

3回戦ルールでは、超接近戦の肘打ちが無いと共に、首相撲もありません。首相撲というのは、後頭部を掴んで前に引き下げる、クリンチのような攻撃です。相手の頭を引き下げて、膝蹴りをしたり、離れ際(はなれぎわ)に肘打ちを入れたりしますが、3回戦ルールでは、これらが禁止されています。

そのため、これらを警戒しなくてよくなり、強いパンチを打つことに集中できるため、ボクシングの時に説明した理屈に似て、若干前かがみの方が、ルールを有効活用できます。ボクシング程広いスタンスではないものの、若干前かがみにして、強いパンチを打つことに集中します。

K-1ルール等は、この3回戦ルールに近いものになります。

K-1選手たちの多くが、若干猫背で、前かがみになっているのは、このためです。

5回戦ルールでは、前かがみになると、後頭部を抑えられて、頭を下げられ、膝蹴りを貰ってしまうリスクが高まります。そのため、狭いスタンスのまま、後ろ足重心となり、背筋を伸ばして、前かがみにはならない構えを取ることが一般的です。

本場のムエタイは、この5回戦ルールに近いものです。

ムエタイ選手の多くが、ステップを踏まず、後ろ足重心の棒立ちで、前足を軽く持ち上げて、ディフェンスに徹しているのは、上述の理由のほかに、タイでは、ムエタイが賭博対象となっており、ギリギリの判定で勝たないと次の試合を組んでもらえず、職業として成り立たないためです。圧倒的に強いと賭けが成立しないため、試合を組んでもらえなくなり、失業状態となるのです。有名な話として、「天を衝く膝」と呼ばれたディーゼル・ノーイが、強すぎて、膝蹴りでKO勝利ばかりを積み上げ、2年間チャンピオンのまま試合を組んでもらえず、そのまま引退した例があります。5Rまで、ギリギリの攻防をして判定まで持ち込んだ方が、賭博対象としては、盛り上がるのです。

わたしが、本場ラジャナムナン・スタジアムのリングサイドで観戦した時も、ラウンドごとに胴元が「どっちに賭ける?」と、訊いてきました。3Rまで、劣勢だったのに、4RでKO勝ちしたり、どのラウンドも、微妙でフル・ラウンド戦って、判定2-1だったりした方が、会場は沸きました。シーソーゲームの方が、賭博としては、都合が良いのです。

肘打ちですが、一般人の感覚では、肘で打たれると痛くて、ダウンしてしまうのではないかと考えがちですが、プロの場合、痛くて「痛いよ~!」とダウンすることは、まず、ありません。

アドレナリンが大量に出ているため、試合中は、あまり痛みを感じないということもありますが、トレーニングの質・量ともに、想像を絶する世界なので、練習~減量~計量を終えた後の試合は、体力的には、試合前の準備期間より、楽ですし、「痛い」とかの世界ではないのです。

ただし、本場ムエタイ選手の場合、毎週試合を組んでもらうことも珍しくなく、日本人の感覚からすると、完全に「狂ってる!」感じがします。タイに出張した際、滞在したホテルの近くに、たまたまムエタイ・ジムがあったので(長期出張の休日の散歩中に発見し、ラッキー!と、ホテルに帰って着替えて)、飛び込みで、出稽古したのですが、わたしのマス・スパー相手をしてくれた18歳のタイ人は、既に、ルンピニーで、250戦くらいしていると言っていました。実際のところ、タイ人たちは、自分の戦績を細かく覚えていません。試合数が、多すぎるのです。ちなみに、飛び込みで、いきなりマス・スパーさせてくれたのは、技術的な問題がないと判断してくれたためで、一般人がいきなり立ち寄って、スパーリングOKということは、まず、ありません。

ここまで、読んでお分かりのように、競技としてのキックボクシングは、身体に悪いと言えます。

怪我もありますし、身体に無理な負担を掛けます。

もうひとつ、重要なリスクは脳への負担です。

わたしも、10年以上前になりますが、MRI検査を受けたことがあります。

グローブを装着して、殴り合うと、脳波に異常をきたすことがあります。

グローブ装着により、外傷は減るのですが、脳へのダメージは、むしろ増えてしまうのです。

数年前に、中量級ムエタイ選手として有名なチャンプア・ゲッソンリッドと、マス・スパーをしました。もう、引退して長いので、最盛期のようなキレはないのですが、パンチの当て方が非常にうまく、お互い16ozで、安全に配慮したつもりが、逆に、脳へのダメージを高めてしまう結果となりました。

土曜日の午後、出稽古に行き、マス・スパーリングをしたところ、その晩から、頭痛が始まって、日曜日は、丸一日、頭痛で寝たきり状態になりました。

月曜日には、痛みもとれて、通常通り仕事に向かうことができましたが、久々に、元トップ選手の凄さを垣間見ました。

ダイエットとしてのキックボクシング

キックボクシングは、「見るのとやるのとでは、大違い」の典型例です。見ていると、

へぇ~、簡単そう。

ということでも、普通の人は、まず、できません。

レッスン中に、ビデオを撮って、本人に見せると、驚くことが多いのです。

自分のイメージと、実際の動きとの間に、大きなギャップがあります。

これも、英語学習 同様、正しいやり方で、コツコツ積み上げていくと、できるようになります。

また、上述の通り、3分動くだけでも、相当しんどい世界です。

ダイエットの基本として、健康的に痩せることを目指すのであれば、キックボクシングよりも、キック・エクササイズをお勧めします。

競技としてのキックボクシングは、高負荷過ぎて、身体に悪いのですが、高負荷な部分を抑えて、エクササイズ的なダイエット運動にしても、相当エネルギーを消費します。

痩せるための理屈は簡単で、

摂取カロリー < 消費カロリー

とすれば、良いのです。

かといって、摂取カロリーだけを下げれば、不健康にガリガリになりますので、両者のバランスを考えながら、プログラムを組むことが大切です。

このあたりは、個人差がありますので、個別にカウンセリングを受けて、プロに、しっかりとしたダイエット・プログラムを組んでもらうことが大切です。

キック・エクササイズとして、取り組んでいるうちに、楽しくなってしまい、キックボクシングの試合にも出てみたいとなっても、それは、それで、面白いと思います。

散々、脅しておいて何ですが、キックボクシング自体も、素晴らしい競技です。

病みつきになったら、防具をしっかりと付けたビギナー向けの大会に出場してみるのも、一案です。

その時には、腹筋が割れて、シックス・パックが、顔を覗かせているかもしれません。

HOTキックボクシングでは、キック・エクササイズを楽しめるでしょう。


掌(手のひら)側にパッドが入っているので、受返しやスパーに最適。デザインも秀逸。

通常体重70kgで、16ozを使用中。


キック用ではなく、ボクシング用です。マス用として、12ozを使用しています。キックと異なりバックハンドブローがないため、手の甲部分のアンコが薄く、ナックルパートに集中しています。拳の保護に最適。世界に誇るMade in Japan.最高品質のグローブで、握り心地が違います。掌も薄いため、キックには向きません。安物グローブで拳を骨折したため、注文しました。当時、受注生産で2ヶ月程待ちました。受注生産ですと、ネームを入れてもらえます。また、受注品であるなしに関わらず、修理してもらえるのも有難い。通常のグローブは使い捨てですが、Winning社は、可能な限り、修理に応じてくれますので、長く使うのであれば、割安です。


安全装備として必須です。ヘッドギア無しでスパーorマススパーしているジムもありますが、そういった安全面に配慮しないジムは避けた方が無難でしょう。こちらも、さまざまなブランド/メーカーのものを試した結果、世界に誇るMade in Japan. ウィニング社製がベストという結論に達しました。安物のヘッドギアを被ると、パンチを受けた際、ヘッドギアがズレてしまい、視界を妨げられて、練習になりません。受注生産品であれば、ネームも入れてもらえます。

非伸縮性バンテージ。練習用に最適です。但し、強く引っ張ると、親指に掛ける部分がすぐに千切れるので、丁寧に扱いましょう。

バンテージの中に入れて、ショックを吸収します。パンチ力が上がってくると、拳を傷めやすいので、練習では、装着をお勧めします。ルール上、試合では、使用できません。

パンチンググローブもWinnning社製がベストだと思います。但し、バンテージ&ゲルガードを装着することをお勧めします。上の商品は手首部分がゴムですが、私自身は、手首の固定がマジックテープ式のパンチンググローブを使用しています。Amazonで、見つからなかったため、代替品を掲載します。

グローブ類は練習後、乾燥させないと内部で雑菌が繁殖して不潔ですし、悪臭も発します。練習後は、消臭剤をスプレーし、靴乾燥機で乾かすと、清潔に保てます。

靴乾燥機とセットでどうぞ。


丈が短めで、蹴り易い作りです。

MMA(総合格闘技)用のオープンフィンガーグローブとしては、修斗用が使いやすいと思います。出場する大会によって公式グローブが異なりますので、出場する大会が決まっている場合は、指定グローブをお求めください。

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